nokatachi

2020/05/24 16:47


「ヒューマン」を読みました。
きっかけは、「食べる」を判断する人間と動物の違いがわからないので調べてみました。

「食べる」という視点で読んでみると、以下このような事が主に書かれていました。

【ホモ・サピエンス】
1,平等主義:分かち合いこそ狩猟民族の大きな共通項
2,チンパンジー:利他行動をとるがお返しがない。「自分は自分」の生き物である
3,笑顔:分かち合う心の糸口、表情の持つ力

【狩猟採取】
1,飛び道具:大型動物を離れた所から安全に狙える
2,脳:投げるという行為は、高度で複雑な脳活動です
3,石:180万年前、石を投げていた

【農耕革命】
1,栽培化:収穫量や栽培のしやすさ、倒れにくさを野生種から改良していく
2,お祭り:祭りに使うためになるべく贅沢で美味しいものを選びとっていくインセンティブになった
3,宗教:古代では同じ宗教の信仰深さが協力関係を手助けする最も初期のメカニズムであった

本の中で一つ面白い箇所があった。ある地域で畑にいろんな種類の野菜を植えていたという、研究者はそれが多種に及ぶからリスク分散だと踏んだらしい。
しかしその文化を継承している部族に話を聞くと、いろんな種類の味が楽しめるからだと返ってくる。「食べたい」とは栄養の獲得や社会合理性から少し離れたところに位置するのだと思う。
「美味しいのが食べたい」これはヒトとして素直な心だと思った。

文献:NHKスペシャル取材班【ヒューマン】角川書店 2012