nokatachi

2021/08/13 22:10


御茶請けの茄子の漬物を囲みながら、お盆は人が集まる。
漬物は香の物ともされていた。
墓参りをして、仏壇に線香供える。
「故人は死後、線香の香りを食べる」と言う説があり、これを食香と言うらしい。

どこかで煙は異界の入り口でもあると聞いた。

夜、甥こっが無邪気に花火に火をつける。
窓の向こうから、祖母がこっちを見る。

食香と言うなら、美味しいもあるかも知れないと思いたい。
故人でない人の美味しいは思い出にあるかも知れないが、せっかくなら情緒の中に見つけたほうが、誰とでも一緒の食卓を囲めるのではないだろうか。
食卓の公共性を考える場合も、そこには情緒が必要になってくるのかも知れない。